第1章 再会
先生はその後「あとね!かんがえるよりもさきに体がうごいたの!」と言われ、本物のヒーローだと確信したらしい。
「懐かしいなぁ〜……あ。」
あの時俺は霜眞に結婚を申し込んだ。それで振られた。
……すごく気まずい。
実は海外いる時に英国紳士の彼氏ができたの!とか言うんじゃないだろうな…いやそーまのことだ、絶対ある!あんな可愛くてモテないわけがない!しかも巨乳になって…!!
「…わかった…幸せになれよ、そーま…!!」
「……はい?」
「どうぞ、イケメン彼氏さんとお幸せに…!!」
「いやいや、彼氏いないしっ!……鈍すぎだよ(ボソッ)」
「え!?彼氏いないのか!?」
「…もうっ、鈍すぎだよりゅーちゃん!!結婚申し込まれてすっごく嬉しかったんだよ!!
保育園の時も小学校あがった時も、りゅーちゃんのお嫁さんになれるように料理もお裁縫もお掃除も頑張って…なのに全然気付いてくれなくて、いつも『そーまはすげぇな!』って言われるだけで悲しかった…」
涙目になりながら募りに募った思いを吐露する霜眞。まさか幼い頃の発言を真に受け、必死に努力してるなんて知らなかった。
「…ってことは、そのっ…けけ、結婚の申し込みは…」
「ダメ」
「え」
「あ、結婚は早すぎるってことっ……お付き合いからはだいじょーぶ…です…」
「…マジで」
「うんっ…しばらく離れちゃうけど、4月からよろしくね、りゅーちゃん…♪」