第6章 爪痕よりも深く※※
「っ…スモ、カ…ぁッ…も…ゃ…!」
「!」
しまった、と我に返るも、xxxxは掴んでいた腕を強く握りしめ、びくんと俺を締め付けた。
強い快感に、思わず声が出そうになる。
「ッ…、xxxx…大丈夫、か…?」
xxxxのことは、繊細なガラス細工を扱うように、丁寧に優しく抱いていた。
それでも結局、xxxxのペースも考えず夢中になってしまっていたなんて…最低だ。
「すまねェ…その、つい…」
抱きしめていた身体を少し離し、xxxxの様子を伺う。
果てたばかりのxxxxは、いつもの美しい顔を薄ら赤く染めてぽろぽろと涙を零し、嗚咽の混じった浅い呼吸をしていた。
可愛すぎる…
美しいとしか思ったことのなかったxxxxに対して抱く、初めての感情。
こんな単純な感想しか出てこないほど、俺にも余裕はない。
もっと泣かせてしまいたかったが、眠らせてやると言った手前、己の欲望よりxxxxを優先すべきだ。
腕を握りしめながら俺の名を呼ぶ彼女の声はまだ上擦っていて、呼吸を整えきれていない。
艶やかな髪を撫でてやると、xxxxはとろんとした瞳をいっそう潤わせ、俺を見つめた。
「や、さしく…しないでく、れ…」
どういうわけか、優しく抱くな、と言ったのだ。
想像と逆のことを言われ、俺は狼狽した。
「…xxxx?」
「そんな…ふう、にされたら…どう、にか…なってしまいそう、だ…」
七武海に下るxxxxを護送船で迎えたとき、悪い冗談みたいだと言った。
冗談どころか、夢みたいだ。
俺は今、xxxxの代わりに悪い夢を見ている。
覚めたくないと願ってしまう、甘美な悪夢を。
「馬鹿野郎…こっちはとっくに、どうにかなってんだ…」
「…ッ!ぁっ…!」
ベッドがギシリと音を立てる。
俺は再び、xxxxを揺らし始めた。
「大人しく、俺に抱かれていることだけ考えてろ」
余計なことを考えるな、と囁いた言葉は、まるで自分に言い聞かせているようだ。
俺は何を期待している?
俺がしてやれることは、xxxxを眠らせてやることだけのはずだ。