第7章 事件のすべて
夫は私を殺したあの日
私は夫から鈍器で殴られたその後、浴槽で血をすべて抜かれピアノ線で吊られた
元々、夫は優しく私を何事にも優先事項に置くような人だった
だけど結婚して1年がたったある日、夫の態度は急に変わった
「あなた…」
「忙しいから後にしてくれないか」
「でも…!大事なことなのよ!」
「はぁ…手短にしてくれ」
「赤ちゃんができたの…」
「はぁ!?それは本気で言ってるのか?いつも俺のために頑張ると言ってるが、お前は本当にそうなのか?今、赤ん坊を作ってどうする!おれが俺がこんなに仕事を死ぬ気でやってるのに、お前は呑気に赤ん坊の世話をするってか!」
そうあの人はわたしに向かって怒鳴ってきた
そんな事を言われるなんて思わなかった…
「っ…酷いわよ…そんなの…」
「酷いだと?お前の方が酷いだろ。忙しく帰ってきた夫のことを癒すのがお前の役目だろうが!」
夫は私のお腹を容赦なく殴った
ただお腹が痛かったんじゃない、あれはあの時に私のお腹にいた赤ちゃんの痛みも全て伝わった
何もかもが憎しみに変わった
だから私は救いの手を差し出してくれたジャックに落ちていった
彼は私の全てを理解してくれた
お腹にいた子は産めなかったけれど、ジャックと2人でお墓参りをした
あの子が生まれる予定日を誕生日として彼と祝ったりもした
私にとってはジャックこそが夫であって欲しかった
けれどジョージと別れを切り出した時
「何言ってるんだ…僕は…僕は君ために全て頑張ってきたんだ!こんな優雅な生活が出来ているのは僕のおかげだろ?」
どうしてこんなに威張れるのか…
私はこの人のせいで全てを失ったというのに