第6章 Q.E.D
ピーンポーン――――
チャイムがなり玄関へ向うジョージ
ガチャ――――
「どうも、エバンズさん」
「あぁ…刑事さん。何かわかりましたか?」
「えぇ。すべての事件が解決に向かいそうで、最後の協力を頼めますかな?」
「本当ですか!それはぜひ!」
「では、失礼しますよ」
「えぇ!どうぞ!」
イーサンはエバンズ宅に上がり、ジョージと向かい合い話す
「エバンズさん。たいへん長くなってしまい申し訳ありません」
「いえ、刑事さんは最後まで諦めずに妻の事件に向かい合ってくれました…とても感謝しています」
「いえ、こちらこそです」
「ところで犯人は…!」
「えぇ、わかりましたよ。ですがそれまでの経緯についてお話させていただいてもよろしいですかな?」
「はい」
イーサンは大きく息を吸い、この事件のことを話す
「今回の起こった2つの事件は、リリーさんの件と酷く似ており、そしてこの3人はまぐれにも関係性がありました」
「はぁ…」
「この3人は大学の時の知り合いだそうで。リリーさんは、ゾーイさんと親友。イザベラさんもゾーイさんと親友。リリーさんとイザベラさんは結婚するまでは連絡を取り合う程の友達でした」
「そうですか…」
「なぜまぐれにもこの3人が狙われたのか…私はその他にもこの3人を知る人物を探すため多くの方にお話を聞きましたが…そんな人物はおりませんでした」
「え…?」
「でもこの3人を殺せるのはきっと3人の関係性を知る人物のみなんです。リリーさんはバラ、ゾーイさんは黒のリップスティック、イザベラさんは赤ん坊…」
「………」
「これは3人がそれぞれに関係あります。リリーさんは好きな男性のためにバラを大切に育てていた。ゾーイさんは男性と会った時は黒いリップスティックをつける。イザベラさんは好きな男性との赤ん坊が欲しいと友人に話していた」
「それは…」
「つまりこの事件の犯人は男性…そしてこの3人に共通する男性を探したんですよ」
「それで?」
「ちゃんと1人見つけましたよ」
「誰なんです…?」