• テキストサイズ

愛してない

第2章 狂い


「ウィルソンさん!?その傷どうされました?」


「あぁ…ちょっとな…」


ジャックの顔には痛々しい傷が


「どなたかに殴られたんですか?」


「まぁーな。で?話ってなんだ」


ジャックは話をそらした



「で?なんか見つかったのか?」


「ウィルソンさんは、リリーさんがよく宅配をすることを知っていましたか?」


「あ?あいつはたしかに高価なアクセサリーなんかを付けてたが、宅配を頼んでたなんてことは知らねーなー」


「リリーさんは服が被らないようによくしていたそうで…」


「あぁ…たしかに服が被ってんのは見たことがねーな」


「それと、旦那さんのことは何か知っておられますか?」


「あいつの旦那の事なんて知らねっ…」


「ウィルソンさん…?」


「まーいいや…この傷、あの男の仕業だ」


「エバンズさんがあなたを?」


「そうだ。妻をよくもたぶらかしたなって言われて店で暴れられたよ…」


ジャックは傷の経緯を話す


「あいつヒョロい旦那かと思えば、かなりの力で殴ってきやがったよ」


「エバンズさんが…」


「しかもよー、俺があの男にリリーのこと話したら、リリーはそんな尻軽な女じゃないとか言いやがってな…」


ジャックは怒りを抑えつつ話を続けた


「あの男はリリーの事なんてこれっぽっちも分かっちゃいねーよ。尻軽なんて言葉で済まされるの俺もは嫌いだ。でもあいつは旦那にもう1ミリも愛しいなんて思ってないって泣きながら言ってたんだ」


「リリーさんがですか?」


「あぁ。リリーはもう旦那のことなんて本当に愛してなかったんだ。そりゃ放置されっぱなしだぞ?嫌いになるに決まってんだろ?」


その言葉を残しジャックは取調室から出ていった


/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp