第2章 狂い
警察署にて
「このあとはエバンズさんのお話を伺うことになっていたな?」
「はい。エバンズさんとあとはもう1度ウィルソンさんにもですね」
「分かった。では、エバンズさんを呼んでくれるか?」
取り調べ室はイーサンとジョージの2人になる
「大変申し上げにくいのですが、リリーさんは不倫をされていたようで…」
「へ?…妻が?」
「この方をご存知でしょうか?」
イーサンはジャックの写真を見せた
「この男…バーの!」
「あなたが帰ってこない日は彼の元へ行っていたそうです」
「それで、この男が妻をたぶらかして…!」
ジョージは怒りをあらわにした
「落ち着いてくださいエバンズさん。ですが、彼の証言によればリリーさんはいつも泣いてこのバーに来ていたと…」
「泣いて…?どうしてですか!私が悪いと…?」
「いえ、そういう訳では…」
「この男を僕は許せません!それに、あの宅配員も怪しいと思いませんか!?」
「エバンズさん…?」
「あの宅配員は勝手に人の家に上がって、妻を殺したに違いない!妻が鍵をしないなんて有り得ませんよ!」
「エバンズさん!落ち着いて…」
声を荒らげたジョージはイーサンに止められ、椅子に腰掛けた
「取り乱して申し訳ない…でも、僕は一刻も早く知りたいんですよ」
「こちらも早く見つけ出せるよう色んな方から情報をいただいています。ですから今は協力していただきたいんです!あなたがきっと1番リリーさんを知っているでしょうから」
「そうですよね…僕がしっかりと向き合わないといけませんよね」
「エバンズさん。あなたにとってはとても心苦しいでしょうが、どうかよろしくお願いします」
「いえ、僕のほうここですよ…」
ジョージは落ち着き、イーサンに聞かれることに素直に答えていった
「では、本日はありがとうございました。またよろしくお願いします」
「こちらこそです」
そう言いジョージは取り調べ室から出ていく
「さて…1時間後はウィルソンさんか…」
ジャックとの面会を確認しイーサンは準備へ入った