第4章 平和の象徴オリジン【学生時代オールマイト/裏】
いつも通りの学校のいつも通りの午後
みんなはヒーロー基礎学にはげんでいる
私の個性は漢方
植物の知識を本やネットを通して吸収することにより頭の中で漢方を調合し、指から症状にあった漢方薬を精製することができる
ただし、自分が作り出した漢方薬は自分には効かない
この個性の性質上、私はヒーロー科だけどヒーロー基礎学に出る事はほとんどない
リカバリーガールに頼まれて漢方薬を作って保健室にいるリカバリーガールに届けるのがメインの授業になっている
そんな私の持ち場はここ、仮眠室
リカバリーガールのとこで仕事するほうが効率いいけど何せ膨大な量の本を持ち込んでの作業…リカバリーガールのとこで仕事すると流石に邪魔になってしまう
ネットでも良いんだが、ネットはガセネタも多いから専ら本で資料集めするのが私のメインスタイルだ
『ふー…頭痛薬200錠に咳止め300…あとは吐き気どめと……あ〜考えたくない!
頭痛くなってきた!!』
膨大な量の漢方薬をリカバリーガールからドカっと注文された私は完全にキャパオーバーしていた
ノックの音が聞こえたかと思うといきなり仮眠室の扉が開いて私の彼氏の八木 俊典が入ってきた
俊典「やぁ…楓ちゃん……」
『とっ…俊典くん!またグラントリノ先生と組手してきたの?』
擦り傷だらけでボロボロになった彼は
私の座るソファーに近づき隣に座った
俊典「あぁ、この傷かい?うん、ヒーロー基礎学ではいつもひたすら実戦訓練だからね!」
苦笑いする俊典くんの傷はけして浅くはない
『俊典くん、ここにいないで早くリカバリーガールのとこ行ってきた方がいいよ!』
俊典くんをソファーから立ち上がらせようと腕を引っ張るが俊典くんは立とうとしない
俊典「いやぁここに居たいんだ、リカバリーガールのとこに行くとまたこんなになるまで組手してたのかって小言言われちゃうからね!」
『そういう事なら分かった…とりあえず応急処置はさせてもらうけどいいよね?』
一度言い出したら聞かない彼の性格を考慮して応急処置をするという形で譲歩した
俊典くんはあぁ、頼むよと言って怪我をしている腕を私の方に向けた