第4章 four!
「わ、航ちゃん……?あの、これは。」
「あぁ!担いでいる!」
そんな元気良く答えられても困るんだけど。
夕食や掃除が終わり、共有スペースで廊下で航ちゃんと会い、一緒に行くことになった。それだけだったら良いけれどテンション上がりすぎてちょんちょん飛び跳ねながら歩いていたら軽く足首捻り航ちゃんにまるで米を担ぐごとく肩に乗っけられた。おいおい、普通はお姫様抱っこでしょう!それかおんぶ!
「航ちゃん、小さい頃はおんぶしてくれたのに。」
「子供じゃないだろ!もしかして、されたいのか!はっはっは!」
嫌々、豪快に笑われても私が困るだけだよ。
はぁと溜め息を付き、航ちゃんに体を預ける。小さい頃は良くおんぶをしてもらったりしていたな。なんだか昔に戻ったみたいだ。逞しくなった背中をバシバシ叩くとドアが開く音が耳に舞い降りた。
「……え?米?」
「失礼な!!」
ピチピチのレディだ!降ろしてもらうとそこには4人の姿がありソファに座っていた。私は陣平くんと景光くんの真ん中に座り込み、零くんと研二くん、航ちゃんと向かうような形になる。おうおう、皆さん、ラフな格好しておりますな!
「……普通、真ん中に座るか?」
「え、端が空いてなかったからだよ。ねー、航ちゃん!」
不思議そうな景光くんの疑問を答えて、足をバタバタしながら航ちゃんを見る。飽きれたような顔をして、「あまり足を動かすな。」と注意された。ママか。伊達ママ。
「……幼稚園児だな。」
「陣平くん!幼稚園児じゃない、保育園児!」
「いや、そうじゃねぇよ。」