第9章 愛の夢
仰け反った翔の中心から、勢いよく熱が吐き出された。
二度達した翔…一段と艶かしい表情とヒクつく肉体。
それらに魅せられた俺は、翔をベッドに寝かせ腰の律動を開始する。
「え?あっ、やっ、うそっ…まっ、て…あっ、あぁっ…」
翔は首を横に振りながら、俺の腕をキツく握った。
俺はうねってる翔のナカを何度も突き上げ、昇り詰めていく。
「はっ…ぁっ…」
「あっ、あぁっ…さ、としっ…さとっ…」
何度も俺の名前を呼び続ける翔…
名前を呼ばれるだけでこんなにもゾクゾクするなんて…
「しょ、ぉっ…愛し、てる…」
愛しさが込み上げ、口から愛の言葉が零れると翔のナカがヒクヒクと蠢いた。
「あっ、あっ…さ、とっ…お、れもぉっ…」
愛しい人と一緒に頂点を迎える為、腰を送るスピードをあげた。
「ああぁっ…さと、しぃっっ…」
「っ!クッ…」
翔が妖艶な姿で絶頂を迎えた直後、俺は翔のナカの最奥に2度めの熱を吐き出した。
「は、ぁ……」
いつの間にか、俺の腕を掴んでいた翔の手が離れベッドに落ちていた。
「しょ、ぉ…」
翔の乱れた前髪を掻きあげたが瞼が開く気配はない。
「あぁ~、やり過ぎたか…最後は手加減出来なかったからなぁ…」
口では反省の言葉を吐きつつも、スヤスヤと寝息を立て、気持ち良さそうに眠る翔を見て顔が緩む。
「お前も満更じゃなかっただろ?」
翔の髪を何度か櫛くように撫でると、笑顔が浮かんだ。
「今日はこのまま寝るか…」
濡れタオルで躰を拭き、裸のままの翔を抱きしめて眠りについた。
これが原因でニノに説教くらうことになろうとは…
この時の俺は何も知らずに、ただ幸福感に満たされていた。