第7章 ★はじめての発情期(朔哉×天)
─とあるビジネスホテル─
気付けばそこは百さんの家じゃなくて高そうなホテルの一室に居た。
匂いが…無臭に近かった。
そこで俺は匂いにいつも以上に敏感だったと理解する。
天「ねぇ…キミの事なんて呼べばいい?」
突然話し掛けられてビクッと大きく反応してしまった…。
声のする方へ視線を向けると九条 天がそこに居た。
俺と2人きりになりたいとか言ってたけど…。
天「…キミ、話聞いてる?」
……ちょっと怖い…。
百さんと居る時と少し雰囲気が違うような…?
控えめに、でも多少の警戒はしながら天を見つめる。
天「そんなに警戒されるとやりづらいでしょ?」
何をする気でいるんだろうか?
少しの沈黙の後
天「まだ何もしないからここに座って?」
…警戒しながら天の居るテーブルへと近付くと紙とペン…それに俺のスマホもそこに置いてあった。
テーブルに座ると天は続けた。
天「今からボクとキミはここに1週間居る事になった。」
朔「!?」
天「でもキミ次第では5日くらいになるかな?」
…さっぱり意味が分からない。
天「ボクも多分もうすぐしたら、さっきのキミと同じ状態になる。それがずっと続くらしいけどそれにはキミの協力が必要になる。」
うん…??
天「…発情期って言えば分かる?」
“!…でもそれって番が居ないとダメって…”
天「番なら目の前に居るけど?」