第3章 雇い主
─TRIGGER楽屋─
龍「朔哉君って凄く軽いんだね!?」
彼をおぶっていた龍がそう言いながらそっとソファーに寝かす。
天「そう言えば百さんも軽いって吃驚してたけどそんなに軽いの?」
龍「ん~…50は無いし30よりは重かったから40弱くらいかな?」
天・楽「!?」
龍「勘みたいなものだから正確にはわからないけどね。」
楽「でもこいつ虎になれるんだろ?それならもう少し太くてもいい気が」
龍「天みたいに細くて白くて、力加減を間違えたら折れてしまいそうだ。」
天「ボクはそんなにやわじゃないよ。」
龍「天は天使かと思ったけど白い虎の朔哉君はちょっと別なオーラっていうか…人じゃない何かに見えた。」
楽「人じゃない何かって虎なんだろ?」
龍「んー…うまく言えないけど神話とかに良く出てくる神様の使いみたいな?」
天「神話…?」
何だろう?
何でか分からないけど凄く引っかかる。
「ねぇ、てんにぃ!」
!?
…何で…?
ボクは彼の事を考えていた筈なのに…。
百さんからの連絡を待つ間知らない間に昔の事を思い出していた。