第34章 狐と蛇(明智光秀)
光秀「俺の人生の時間全てで、
娘の一刻をくれる、
というのなら許されるのか?」
忍「神様の生贄に自らなる人間、
なんか聞いたことないわよ」
光秀「そうだろうな?
だがお前をものにできるなら、
俺は、手段は選ばん」
忍「手段は選んでほしいわね。
大体あんたのモノになると、
ここ無人になるのよ。
神様不在の神社とかあんたね」
光秀「もとよりきまぐれにしか、
人の願いを叶えぬ蛇神が、
不在になったところで、
誰も気にせんだろう」
忍「本音は?」
光秀「ほかの人間など、
どうでもいい。
信長様とかまあ例外はいるがな」
光秀はそんなことを漏らす。