第31章 女城主の決断(二匹の龍編)
謙信「続きをするぞ」
政宗「おい!!」
謙信は冷静さを取り戻すとそう言っていた。
政宗はそんな謙信に思わず声を荒げる。
謙信「分からぬだろう?
下に武器を隠していたらどうする?
女子というのは何をするか分からんのだぞ?
それにこの娘の言うことが真とは限らんだろう。
助かるために嘘をついている可能性もある」
政宗「まじかよ。そうは見えないが」
謙信「いやならいいのだぞ?
俺一人でこの娘と楽しむことにするが?」
政宗「そうはさせるか」
謙信の言葉の裏に隠された企みに気づいた政宗は、
謙信の肩を思わずつかんでいた。
謙信「なんだ?」
政宗「てめえ一人にいい思いさせるかよ」
政宗の言葉に謙信はふっと笑うと、
忍の袴をつかんでいた。