第30章 女城主の決断(信玄編)
信玄「姫。君が許してくれるなら、
君にもっと触れさせてほしい」
忍「もっととは・・・
あの胸をつかんだあれですか?」
信玄「あれもだし・・・そうだな・・・その先もだ。
ただし覚えておくといい。
一度触れてしまえばもう後戻りはできない。
さあどうする姫」
信玄は忍を試すかのようにそう問うた。
忍は恐る恐る信玄の着物の袖をつかんだ。
そして頬を赤らめ、潤んだ瞳で信玄を見つめていた。
信玄「いいということでいいのかな?」
忍「(こくん)」
忍は視線をそらしうなずいた。
信玄「ありがとう・・・わが麗しの姫」
信玄はもう一度その唇を重ねた。
忍も瞳を閉じるとその口づけを受け入れる。
信玄は忍の肩を軽く押すと、
その身体をやさしく押し倒した。
忍は不安げに信玄を見つめていた。