第30章 女城主の決断(信玄編)
信玄「邪魔するぞ。若き当主様って君は・・・」
??「・・・あ・・・あなたは・・・あの時の」
信玄は若き当主の姿を見て驚いていた。
なぜならその者は、
信玄に赤い紅葉をつけた少年だったからだ。
信玄「・・・君が当主か?」
忍「はい・・・××国当主、忍と申します。
先ほどは申し訳ありませんでした」
忍はとても気まずそうにお辞儀をする。
信玄「本物なのか?」
忍「といいますと?」
信玄「君は女の子・・・だろ?
見た目はごまかせても、
俺の手はごまかせない。
君のかわいい“二つのふくらみ”はな」
忍「――――――っ」
信玄の言葉に忍の顔は赤く染まる。
信玄「まさか若き当主が、
こんなかわいい子だとはな。
そうと知っていたら、
こんなゆっくり来なかったんだが」
忍「あの・・・信玄殿・・・できれば、
それについては忘れていただけると・・・」
信玄「んー忘れてあげたいのはやまやまだけどなー」
信玄は飄々とそうつぶやく。
信玄「そうだ。一つ条件をつけよう」
忍「条件・・・でありますか?」
信玄「今日一日俺の言うことを聞くことだ。
そうすれば君のことについては何も問わない」
忍「一日・・・ですか・・・」
どのような目にあうのだろうかと、
忍の目が不安げに揺れる。