第30章 女城主の決断(信玄編)
そんな信玄の耳が何かの音を拾う。
信玄「ん?」
ひとりの子供?だろうか、
自分よりいくばくかは若い少年(?)が、
木刀を振っていた。
信玄はその姿に興味をひかれ、
その少年に声をかけていた。
信玄「おや君はこの辺の子かな?」
??「は・・・はい・・・」
信玄「そうかそうか、精が出るな。
でもな太刀筋がちょっと甘いから、
そこは気を付けた方がいい」
信玄はそういうと少年を背後から抱きしめ、
少年の手に自分の手を重ねていた。
??「お・・・お侍様!?」
信玄「おっと動くなよ。型がずれる」
信玄はそういいながらも違和感を感じていた。
信玄「(やけに細いな。着ているものからすると、
この子も武士のはずだが・・・?)」
よもや当主がとんでもない男なのではと、
信玄に嫌な予感がしてきた。
それとは別に信玄にある可能性をよぎらせてもいく。