第29章 女城主の決断(政宗編)
忍「十年・・・?」
政宗「ああ、そうだよ。
最初からこうするつもりだった。
お前は単なる同盟だと、
そう思っていたみたいだけどな。
俺はお前が女だって知ったあの日から、
将になってお前をさらう日を、
ずっと待ってたんだ」
忍「え・・・」
政宗の言葉に忍は目を見開く。
政宗「なのにお前は俺を忘れてやがるし、
俺のこと異性として見てねえし、
その上まだ待てだと・・・
冗談じゃねえ。もう待てねえよ」
忍「え・・・ちょ・・・待って」
政宗「待てねえって言ってるだろ」
忍「そっちじゃなくて・・・
あの政宗殿・・・
この婚姻本気なのですか!?」
政宗「本気ってお前な・・・
冗談で婚儀なんか結ぶわけねえだろ」
忍「えっと・・・側室ですよね?」
政宗「は?お前そこも説明しないと駄目なのか?」
忍は混乱しながら、
政宗に思わず問う。
対する政宗は唖然とした。