第29章 女城主の決断(政宗編)
その夜、
青葉城の政宗の部屋の褥の上で、
忍は政宗に押し倒されていた。
忍「ま・・・政宗殿・・・何を・・・」
政宗「あん?夫婦になったんだから決まってんだろ。
初夜だ。初夜」
政宗は忍に何を言ってんだと、
言わんばかりに、そう答える。
忍「しょ・・・!?」
忍はその答えに驚いていた。
忍「形だけの婚姻ではなかったのですか?」
政宗「んなわけねーだろ。言ったはずだろ?
お前には俺の跡取りを生んでもらうって」
忍「そうですが・・・でも・・・」
政宗「俺たちは夫婦だ。問題はないだろうが」
忍「ま・・・待って・・・」
政宗「待てねえよ。もう十年以上待ったんだ。
ようやくお前を俺のモンにできたのに、
まだ待てってのかよ」
政宗はそう答えた。