第28章 女城主の決断(顕如編)
むろん経験など最初はなかったため、
経験のため、覚悟のためその初物を、
顕如に捧げ男というものを、
知るところから始まった。
だが人形となった忍は、
顕如を拒もうとはしなかった。
以来、忍と顕如は逃走を続けながら、
時折その身をつなげあっていた。
男を知るために忍は、
顕如以外の顕如の部下と、
交わりをすることも少なくはなかったが、
最終的には顕如とつながっていた。
そこに愛情はなく、
お互いの欲求と技術向上のための、
ただの業務的なものだった。
忍「・・・あぁ・・・け・・・顕如殿」
顕如「く・・・」
それでも身体をつなげる気持ちよさを、
偽りようはなく、
二人は身体をつなげると甘い声をあげていた。
交わっている間だけは、
動く人形となった忍は、
わずかに人間の女に戻っていた。
顕如「く・・・出すぞ」
忍「出して・・・くださ・・・あ」
顕如は忍の身に子種を吐き出した。