第25章 女城主の決断(謙信編)
交わりが終わると、
謙信はモノを忍のナカからずるりと抜いた。
そして褌と袴を手早くまとうと、
忍の目をふさぐ帯を外す。
忍は突然の眩しさに怯むが、
やがてその眩しさになれると、
自分に起きたことを理解しだすのであった。
忍「・・・っ・・・け・・・謙信殿?」
謙信「何だ?」
忍「その・・・」
謙信「お前の初物ならいただいたぞ」
謙信は自身の着物を正しながらそう言う。
忍「はつ・・・もの?」
謙信「なんだ?生娘ではないのか?」
忍「っ・・・その・・・では、
先ほどの硬いものの正体は・・・」
謙信「俺のここにあるものだ」
謙信は種明かしをする。
忍はそれを知り、涙を流す。
謙信「(やはり男のふりをしていても、
初めてを好いてはおらぬ男に奪われるのは、
耐えられんか・・・)」
謙信はその姿にかつて喪った、
伊勢姫をなぜか思い出していた。