第25章 女城主の決断(謙信編)
忍「くっ・・・」
忍も刀を抜き応戦する。
謙信「ほう?先代と同じ刀を使うか。
だが、太刀筋、力ともに先代には遠く及ばん」
謙信はつまらなさそうに言う。
忍「それはすいませんね・・・
あなたの期待に応えるようなやつじゃなくて」
忍は必死に謙信の斬撃をかわす。
謙信「ぬるい!!」
謙信がそういって刀をふった瞬間、
謙信の刀の切っ先が忍の胸元を掠めた。
甲冑に阻まれ刀傷をおうのは避けたが、
着物の衿とさらしが斬られ、
その胸元があらわになった。
謙信「!?お前は」
忍「助平・・・」
忍はそう毒づく。
謙信「お前・・・女か?」
忍「だったら悪い?」
忍は胸元を隠しながらそう答える。
謙信「なぜ女子が戦場にいる?」
謙信は心底嫌そうな顔をする。
忍「・・・酒でも飲みながら、
会合を受け入れてくれるなら話す」
忍はそうつぶやく。
謙信「・・・よかろう。
とっておきの酒を用意しておけ」
謙信は刀をおさめると、そう答えると引き返した。