第23章 生贄の花嫁(真田幸村)
幸村と忍が、
信玄の命であるその建物を訪れると、
奥から一人の男性が現れる。
男性「これはこれは・・・
幸村様と忍様よくいらっしゃいました」
幸村「おう・・信玄様の使いできたぜ」
男性「ごゆっくりとなさってください。
ずいぶんと濡れてしまっているようなので、
今湯あみの準備をいたしますね」
幸村「は?いやそこまでしてもらう必要は」
男性「いえいえ・・・信玄様には、
お二人にゆっくり休んで、
いただかれるようにと言伝を・・・」
男の言葉に幸村と忍は、
お互いの顔を見合い、
頭によぎったある可能性を告げあう。
忍「ねえ幸・・・」
幸村「なんだよ・・・」
忍「もしかして私ら、
信玄様にやられた・・・?」
幸村「だろうな・・・」
忍「どうする?」
幸村「・・・あのおっさんと湯に罪はねえ。
適当に湯あみしたら帰る」
忍「了解」
男性「ではお二人とも、
ゆっくりとくつろいでください」