第4章 妹狐と兄武将(豊臣秀吉)
天主にて
秀吉「信長様、信長様は、
忍になんとも思わないのですか?」
信長「”力になりたい”
と申しておるのになぜ止める?」
秀吉「お言葉ですが、信長様。
彼女は女子(おなご)なのですよ?
光秀のような性格になる前に、
普通の女子として、
城で仕事をさせるべきなのでは?」
信長「ふむ・・・それはあれにも、
夜伽をさせるのも含むのか?」
秀吉「それは・・・」
信長「貴様のいう普通の女子に手っ取り早くさせるなら、
男のもとに嫁がせるのが良いと思うのだが・・・
貴様はアレに出ていけと申すのか?」
秀吉「そうは言っておりません」
信長「だがあれは将来化けるぞ。
今宵あたりから相手を頼むか・・・」
秀吉「御館様・・・お戯れがすぎるかと・・・」
信長「冗談だ・・・あれは趣味ではない、下がれ」
秀吉「失礼いたします」
信長「(まったく兄だ兄だといいながら・・・
あの目は兄の目ではなかったぞ)」