第16章 鬼の試練(森蘭丸)
そのころ天主では
光秀「よろしかったのですか?信長様」
信長「何がだ?」
光秀「あの者たちのことです」
信長「放っておけ」
光秀「しかし」
信長「正体はともかく、使えると俺が判断したのだ。
不服か?」
光秀「いえ、しかし信長様も人が悪い」
信長「何がだ?」
光秀「気づいているのでしょう?
あの者たちの正体に、
そのうえであのような命を下すなど」
信長「このくらいせねば面白くはないだろう。
それにあのくらい覚悟のあるもの以外はいらん」
信長は冷たい笑顔を浮かべながら、
光秀とそんな会話をする。
光秀も薄ら笑いを浮かべている。
そんなことを蘭丸と忍は知ることは、
なかったのであった。
おしまい