第3章 天邪鬼の仕返し(徳川家康)
あの時好き勝手されたお返しをしてやろう。
苛立ちが強かった俺は、
乱暴に忍の着物を剥ぎ、胸元を露出させた。
すると、彼の胸元を覆う白い包帯のようなものが見えた。
家康「何・・・?あんた怪我でもしてんの?」
怪我ではないと俺の第六感は告げている・・・
だが信じたくはなかったのだ。
俺の頭の片隅によぎったある可能性を。
忍「怪我・・・だったらどうする?」
家康「別にどうもしない。一応みてあげなくもないけど」
俺はそういうと忍の胸元の包帯を剥ぎとった。
そこには俺が否定したくてしょうがなかった可能性を、
肯定するかのようなかすかな膨らみがあった。