第16章 鬼の試練(森蘭丸)
忍「何を謝るの、顕如様のために、
私たちはなんでもするって、
あの日そう決めたじゃない」
忍はそう告げる。
そう二人は、今信長のもとにいるが、
元は、顕如の下で過ごしあった幼馴染であり、間者だった。
お互い穏やかで優しい顕如の元で育ち、
やがて顕如が信長に憎悪を抱き、復讐の鬼になってからは、
お互い忍びとして切磋琢磨する間柄となっていた。
蘭丸「そうだけど・・・」
忍「話してよ。何があったの?」
蘭丸は小姓、忍は世話役。
表向きの立場は違っても、自分たちは仲間じゃないかと、
忍は蘭丸にそう問いかける。