第14章 軍師片思い(石田三成)
三成は忍の手から握り飯を奪うと、
机の上に置き、
忍の身体を横抱きにすると、
褥の上に乱暴におろした。
忍「い・・・」
そのまま彼女が逃げないように、
上にのしかかった。
普段人がいいといわれる三成とは思えない行動である。
忍「三成くん・・・?」
三成「舞様・・・
ずっとお慕いしておりました」
三成が姉の名前を呼んだ瞬間、
忍の口から悲鳴があがった。
忍「三成君ダメ!!
私はお姉ちゃんじゃない!!!」
三成「舞様・・・」
忍「三成君ってばねえ!!」
忍は必死に三成の名前を呼ぶが、
三成にはまるで舞が、
三成にきてというような声に聞こえていた。