第12章 交換留学?(顕如の章)
忍「んぅ・・・」
その手つきは決して荒々しいものではなく、
慈愛のこもった優しいものだった。
忍「顕如さん・・・」
顕如「どうした?」
忍の呼びかけに、
顕如は忍の胸を触れている手をとめ、
忍の方をみる。
忍「どうしてそんな触れ方をするんですか?」
いっそ荒々しく触れてくれたのなら、
安土の姫としての扱いで、
この行為ですら信長への復讐の一つでしかないのだと、
割り切ることができるのに・・・
そしたら抵抗だってできるのに・・・
こんな優しい触れ方をされたのでは、
まるで自分と顕如はそういう仲のようではないかと・・・
顕如「さあな、お嬢さんの身を散らすことで、
信長の歪む顔が見たくなった。
そう思っていてくれ」
顕如はそう自嘲気味な笑みを浮かべながら、
忍の胸を再度触り始めた。
その手つきはやはり蹂躙するような荒々しいものとは、
ほど遠い慈愛にあふれたものだった。