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ハリー・ポッターと恋に落ちた道化師

第13章 【グリフィンドール対ハッフルパフ】


 ロンを残し、みんな教室を出てスネイプから十分に離れたと分かると、一斉に不満をぶちまけた。
 いくらスネイプが『闇の魔術に対する防衛術』の座を狙っていて、その先生に不満を持っていたとしても、ここまでひどくは無かったはずだ。
 クリスは「きっとルーピン先生が魅力的な人だから嫉妬しているんだ」と言ったが、ハリーとハーマイオニーに否定されてしまった。ハーマイオニーは「ボガートがネビルのおばあちゃんの格好をしたスネイプに化けた所為だ」と言ったが、それにしてはネビルに対しての怒りがあまり無い様に思える。
 そんな事を話していると、後ろからロンの声が聞こえて来た。ロンは床を踏み貫かん勢いでドスドスと歩いてきた。

「fuckin shit!!」
「……威勢がいいな、ロン」
「あのクソ野郎が何をやらせたがっていると思う?医務室のおまるを磨かせるって言うんだ!しかもマグル式で!!やってられないよ!」
「あのね……ロン……」
「どうしたの?ハーマイオニー」
「ありがとう、私の為に怒ってくれて……」
「あ~いや、それは……ほら、皆あいつの態度にはムカついていたし――」

 少しうつむいて視線を逸らすハーマオニーに、ロンは照れくさそうに頭をかいた。それを見て、クリスが茶化すように「ピュー!」と口笛を鳴らすと、ハリーに脇をつつかれた。幸い、2人の耳には入っていない様だった。

 それから夕食の時間になると、クリスは大急ぎで大広間に向かった。そして教職員テーブルにルーピン先生の姿が無いことを確認すると、心配で顔色がさーっと青くなった。
 夕食を食べられないほど体調を崩しているなんて、いったいどうしたんだろう。ハリーが言っていた、スネイプの薬と何か関係があるのだろうか。夕食を食べながら、クリスは何度も教職員テーブルに目をやった。しかし夕食の時間が終わってっも、ルーピン先生は一度も大広間に姿を見せなかった。


 そして翌日、クリスは早起きすると真っ先に大広間に足を運んだ。しかし今日も教職員テーブルにルーピン先生の姿は無かった。その代り、試合の時間までまだ大分時間があるというのに、ハリーがもうオートミールを食べている姿が目に入った。クリスはハリーの隣に腰掛けた。

「ハリー、随分早いな」
「今日はハッフルパフとの第一戦だからね、眠れなくて」
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