第42章 貴方への境界線ーR18ー(光秀)
「ハッ、ぁっクッ、華月ッ、ハッ、ハッ…ッッぅ!…も…」
視線を上げると苦しげな顔の光秀さんが、
喉を上げ息を吐いている。
「ンッ…ッン、ふっぅ」
私が速度をあげると
「華月っ、華月っ、出…っ」
頭に手を置かれ、髪をクシャリと強く握りられた。
「ゔっ、ハッ…出、る…ッッーーー」
光秀さんが震えて、苦味で口いっぱいになる。
この酸えた苦味にはやっぱり慣れなくて、
一気に飲み下した。
「気持ちよかったですか?」
「戯れを…悦くなければ、その口になど果てるものか。
閨をどんな美女と共にしたとしても、
好いた女と契ること以上に悦いことはない」
そう言って光秀さんが親指の腹で私の唇をなぞる。
甘く妖艶な微笑みで視線を絡められ、
心を溶かすような色気と言葉をかけられた。
(どんな美女と…)
ただの比喩だ思いたくとも、
考えてしまう、
(仕事で、抱くこともあるんだうな…)
仕方ない…と思っていても、やはり気分が沈む。