第37章 幼い恋の先(三成)
(私を想う気持ちが)
溢れて見えるよう。
「ずっと貴女だけを大切にします」
(そして、幸せにします)
そっと、口付けた。
(あの時は、両手を握りしめるだけでしたね)
懐かしく甘い気持ちになった。
そして、もう一度、口付け合った。
「でも、貴女を迎えに行くのが遅くなった事、ひとつだけ、後悔しています」
抱きしめた華月の耳元に溜息を吐いた。
「貴女が私意外の男性を知ってしまったという事、後悔と共に嫉妬します」
「…////…そんな心配は…私…………」
そんな三成の腕の中で華月が、
恥ずかしげにいった。
「‼︎ 華月様っっ!」
強く強く抱きしめて、頬を寄せた。
童子の頃の様に。
別れていた時を埋めるくらい、
話をしよう。
笑い合おう。
抱き締め合おう。
愛してるから一度は身を引いた。
愛してるから、
一緒の思いなら、困難も越えてゆける。
そうでありたい、と願うから、
今度こそ、アナタと一緒に生きる。
「愛しています。
ずっと、愛していましたよ。
私の華月様」
ー了ー