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≪イケメン戦国≫ 君と詠う愛の歌 SS

第36章 死に損ないの嫁ぎ先ー後ー(元就)




「…本当、狡い。それに、案外意気地なしですね」
「お前ぇ〜💢」
「あ、意気地なしじゃなくて、臆病者、ですか?ふふふふ」
「くぅぅ〜〜っ💢」
「意気地なしの臆病者じゃなかったら、ちゃんと言って下さい」
こう言う時、女は強(したた)かで駆け引き上手だ。

(何を、何て……)

悪戯な笑みに期待の瞳が元就を見つめている。

(コレは俺のだ……)

はぁ……
観念したように、息を吐いた元就が、
いつもの意地悪な笑みを浮かべた。
そして、
「お前の嫁ぎ先、俺の処で良いだろ?」


「はいっ!」

華月が輝く波みたいな笑顔で元気いっぱいに返事をした。


「お前がメソメソすると辛気臭くてたまんねぇ。
仕方ねぇからもらってやるよ、いつか、な」
元就は勇豪に笑うと、華月の頬を挟んで、
「んッ⁉︎」
口付けをした。
「…ぁ…ん…元就様、約束ですよ?」
口付けの合間に、嬉しそうに華月が元就に強請る。
「ああ、約束だ。チュッーー…ちゅっ」


元就に救われた命。

元就は心を捕らわれた。



ただの死に損ないと死を別つまでーー…。







ー了ー
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