第28章 祈願成就 ーR18ー(家康)
乱れた吐息と
甘い啼き声と
乾いた肌を打つような、水を打つ様な音と
衣擦れの音に支配される。
あれから言葉はほとんど耳に入らない。
お互い無我夢中。
睦言を言ったかも知れないし、
言ってないかも知れない。
感覚的に記憶している事は
キモチイイーー…
快楽に溺れた。
今年初めての夜だった……。
(家康…スゴかった…。
て言うかあんなに、甘くて恥ずかい言葉…
…ひゃぁぁー////)
朝、先に目覚めた華月。
家康の腕に抱きしめられたまま、
布団の中で、1人、赤面して、顔を手で覆った。
『口噤メバ 擦違ウ 大成ナシ。
思ウ事は口ニス可以』
と書いてあった、家康のみくじ。
家康が素直に甘く強請った理由はココにあったのだった。
(新年早々、君と擦違いたくはないから)
ー了ー