第26章 スモモも桃もモモのうちーR18ー(信長)
「それっ、昨日のっ…あの…////」
吃る。
「あぁ、アレはもう無い。
全て貴様が喰ったからな。ククク」
人の悪い信長の笑にも、桃がない事に華月はホッと胸を撫で下ろした。
「…しかし…」
「はい?」
「…朝から大胆に誘ってくれるわ。
今日もここに籠るか?」
「え?あっっ!コレはっ」
言われて自分がどんな姿か思い出した華月は、慌てて上半身を隠す。
「あの桃がなくとも十分に満足させてやるぞ」
くっはっはははは…
桃のように身体まで桃色にさせた華月は、
布団に潜り込んで隠れてしまった。
(真実の桃か…次、献上品としてまた持って来させるとしよう)
献上させて誰に誰がどう使うのか面白くなりそうだ…などと考えながら、
信長は青空を見上げ、桃を嚙りほくそ笑んだ。
ー了ー