第26章 スモモも桃もモモのうちーR18ー(信長)
華月の目の前では、膳を挟んで信長が意地悪な笑を見せている。
「ほら、華月。お待ちかねの食後の水菓子だぞ。
喰べ比べて見るが良い」
宿に入り、湯浴みで旅の埃を落とし、
夕餉も済ませた2人。
「コッチが桃、コッチが季(スモモ)だ」
「………」
ニヤニヤ笑われ、食べづらい以前に手を伸ばすのも躊躇われた。
「…信長様。何か企んでますか?」
疑って問うても、
「別に何も企んではおらん。
だから、遠慮せず喰え。
…それとも…喰わして欲しいのか?ククク…」
揶揄われる。
「ちっ、ち、違いますよっ////」
華月は赤くなって慌てて否定した。
※水菓子…喉を潤す水分の多いおやつ。