第18章 雨と紫陽花ー後ー(信長)
止まない雨に
止まない愛撫を受けた。
それから2日後、
雲が切れて、日が差した。
「華月、出掛けるぞ」
馬に乗せられ連れてこられた山中。
「ここ…何で、何にもない山に…」
坂道を見上げる私に、馬を繋いだ信長様が
「登るぞ」
と言った。
はぁー、はあ…はあ、はあ……
「どこ、まで……、登っ……ら…」
息が切れて、言葉が紡がない。
「もうすぐ、だ、ろうな」
振り返った信長様にニヤニヤと笑われる。
「体力が…ない、のは……わかってぇ…
…ます、よ…はっ、はっ…しんど、い……」