第16章 愛を冷遇する者 R18ー後ー
『全てを受け入れ、許します』
姫は華月と同じ言葉と思いを残して消えた。
(お前達は簡単に同じことを言うのだな…)
「赦されないと思っていたのは……
俺だけだったのだな…」
自分で自分を縛り付けていた。
そして、姫以外の女を受け入れるのを
頑なに拒んでいたのも俺。
それによって、多くの人に気を使わせていた。
「華月」
「……っ」
俺の意思のある呼び掛けに華月が
ハッと息を飲んで、大きな眼を細めた。
「華月」
「っ…け……し…フうッ……」
口を押さえて、ポロポロと大粒の涙をこぼし始めた。
「私がっっ……」
(映ってる〜〜ー…)
ギュッッと抱きつかれた。