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≪イケメン戦国≫ 君と詠う愛の歌 SS

第15章 愛を冷遇する者ー中ー




「謙信様、もう、解放して下さい。
貴方自身の心を。
貴方を縛っている過去の人を」
声が震えるのを押し隠して、
心を込めて言葉を投げた。

(俺 自身を、だと…?)

「俺は縛られてなぞ、おらん…
ただ、俺は……守りたいだけだ…」
細く苦しそうな、それでも、
独特の澄んだ謙信様の声。

「誰を守るんですか?」
「お前を…」
「私…を…」
この答えを予想していたのに、
心が軋んで、私は泣いた。

(違う、違う…私じゃないッ)

叫び、責め、咎めたかった。



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