第13章 空の果ては地上のお前 R18 (信長)
ハプニングから生じた事ではあるが、
私はひとり、顔を赤くした。
そして、思い出す、
信長さんの色々な表情(かお)。
美味しそうにジェラートを食べてる時、
行ったことのある外国の話をする時、
海と空を眺めた時、
私がすっ転んだの見た時、
好奇心の瞳、フッと寂しげだったり、
目を丸くして、大笑いした笑顔、
そんな普通の自然な表情。
(可愛かった)
胸の奥がキュンとした。
いつも ちょっと意地悪く、自信に満ちた強い目が、優しく柔らかくなる時、
私は堪らない気持ちになる。
甘く、締め付けられ疼くような。
(信長さん……)
独り、持て余した甘い気持ちをシャワーで流すと、バスルームを出た。