第13章 空の果ては地上のお前 R18 (信長)
砂浜は綺麗だ。
けど、歩きにくいから靴を脱いで、
波を踏みながら歩く。
「思ったより冷たくないですね。気持ちいい!」
「天気も良いし、波の少ない浜だからな」
信長さんの声も笑顔も、
街中とは違って、穏やかで優しい。
繋いだ手をブラブラ振って、並んで歩く。
遠くの波紋がキラキラと地上の星空のように輝いて眩しい。
この何気ない時間がずっと続けばいい。
大切な時間。
(こうしてるだけで幸せだな…)
「いやにご機嫌だな」
揶揄われる。
だって、
地上より空にいる時間の方が長い信長さんが、地上に降りて、私の所に休みに来てくれるなんて、
本当に嬉しい。