第2章 桜の下で仲直り(政宗)
「作ったヤツも喰ったヤツも幸せな笑顔になる。
それに、皆、誰もが明日死ぬかもしれない、だから喰って幸せだと思う事は、
生きる気力にも繫る。
生きる人の基本だしな。
だから、俺は、俺が作る時は出来る限りをして、皆を幸せな笑顔にしたい。
その為に料理をするんだ。
解ってくれたか?」
腕の中で、コクンと頷いた。
「あの日、俺も、ちゃんと説明してやらなくて、悪かったと思ってる。
ごめんな」
政宗の声が優しく降ってきた。
私は政宗の胸に顔を埋めたまま、
頭をフルフルと振った。
(政宗は、悪くない…一方的に言った私が、悪い…)