第2章 桜の下で仲直り(政宗)
「華月、一昨日はわ…「言わないでっ!」……」
私は政宗の言葉を遮った。
「政宗は謝らないで、いいっ!
……悪いのは私だから…」
顔を上げると、政宗がポカンと目を瞬いている。
「そこにある物で作ればいい、なんて言ってごめんなさい…。
政宗がどうして美味しく食べて貰いたいってことにこだわるのか、理解したしようとせず、
否定してごめんなさい。
どんなに無理をしても、幸せそうな笑顔が見れるなら、妥協なんて出来ない、
精一杯やる、それが、作り手なのに。
私も同じ、着物を作る時、そう思ってるのに……
政宗に、自己満足だ、なんて…酷いこと…言った…」