第10章 君と猫さんとの1日(三成)
「……私が、飼い主になりますので、
治療をお願いします」
と言っていた。
10日程 入院して、良くなってきたと言うので連れ帰り、今日に至る。
「そうだったんだ。
家康先生はちゃんと後の事まで考えてたんだね。優しい先生だね〜」
華月さんは私への会話を猫さんにしている。
膝の上に猫さんを乗せて、撫でながら。
「猫さんいるから家から出れないんだ。
後で、猫さん連れて公園に散歩に行こうよ」
提案して笑いかけてくれた。
何処にも行けないから、機嫌を気にしていたのが気苦労に終わり、ホッとした。