第9章 imitation♡date R18(光秀)
「良くお似合いですよ」
ドレスに似合うメイクまで施してくれた店員さんが褒めてくれる。
でも、光秀さんは
「……」
褒めてくれないどころか、無言で固まっている。
「やっぱり、似合わない?」
「…!…ぁぁ、馬子にも衣装、いや、女は化け物…だなと思ってな。
小娘が大人の女に見えるぞ」
褒められたのか、褒められてないのかわからない感想。
「もっ、もぉ!光秀さんの意地悪っ‼︎
それに、化け物ってなんですか」
それでも、
(大人っぽいって、褒めてくれたのかな)
ほんのちょっと褒めて貰っただけで、
舞い上がる程に嬉しくて堪らない。
私は、自分でも嫌になるほど、単純だ。
それに
(ストレートに褒められても嘘臭いし…)
意地悪言われるのにも慣れてきたっていうか、それはそれで嬉しく思うとか。
救えない…。