• テキストサイズ

▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*





「……ハナ様」



小声で呼びかける道の声で、ハナは我に返った。
気が付けば、道の案内で政宗の自室前だった。
政宗の部屋の障子は開け放たれたままになっている。



「あっ―――」



その部屋の中に、政宗の姿を見つけたハナは思わず声をあげた。

「ハナ様っしーーーっ!」

道が慌ててハナの口を片手で覆って塞いだ。
ハナは慌てて、そのまま頭を下げるしぐさで謝意を示す。

そして再び、政宗の部屋を見た。
ハナに対して、道が小声で話す。

「昨夜は遅くまで城に詰めておられたようで、お帰りも遅かったのです。あのようなお姿をお見せになることも少ないのですが…ハナ様は幸運でしたね」

くすくすと笑いながら、道はそっとハナを部屋の中へ押しやった。

(え……道さん!?)

「只今、甘味の支度をして参ります。どうぞ召し上がっていってくださいませ。ハナ様、どうぞ……ごゆるりと」

一方的にそう話すと、道は静かに障子を閉め切って行ってしまった。

「ごゆるりとって……どうしろと…っ?」

途方に暮れ、とりあえずその場に静かに正座してみる。
そして、申し訳なさを感じながらも、そっと政宗の様子を伺い見た。







文机に片肘をつきその手に頭を預けた姿勢のまま…







―――…政宗は、静かな寝息を立てていた。






/ 292ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp