▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)
第1章 ▼大人ノ玩具箱△ ー前書キ的小話ー
「―――…確か、対象となる武将が触れると開くんだったか?」
「俺に家康、三成が触ったときは反応なし、か。面白くねぇ」
「寄越せ、政宗」
上座に鎮座したまま、信長は悠然と笑みを浮かべ手を政宗に突き出した。
「…まぁ、そうでしょうね」
政宗も苦笑を浮かべ、信長の手に恭しい動作で箱を受け渡す。
箱が信長の手に乗せられた途端、その中から”コトリ”と小さな音がした。
「何か入っているな?」
信長がそっと箱の上面をなぞると、その一面が難なく横へスライドした。
「あ、開いた…」
中には小さな化粧箱が入っていた。
その箱を取り出すと、信長の目がハナを捕らえる。
信長の視線を受け、ハナがびくりとその身を震わせる。
小さな化粧箱を片手で弄ぶ信長の顔は、まるで悪戯を思いついた子供のようだった。
「覚悟は良いか、ハナ―――…」
――― 今宵、一夜。
貴女の良き”夢”とならん事を ―――
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