第24章 ▲月華美人▽　＊明智光秀＊　－拾伍－

「ハナ…」

「光秀さんが望むもの…感じていること、思っていること…全て、私に見せて下さい…」



甘く零れるハナの吐息。
その声音に不安の色はなく、ただ、光秀の熱を乞うていた。
光秀の瞳に、安堵の光が灯る。

ハナの胸の間に頬を寄せ、甘えるように摺りよった。
豊かな乳房をその手で引き寄せ、その先端を避けるように口付ける。

「み…つひ、さ…―――…んぅっ!?」

ちゅ、ちゅ…。
ハナの胸元、その頂の周囲を徒に、水音を立てて光秀の口付けが降る。

「はっ…や…ぁあっ」

焦れるように、ハナの震える手が光秀の肩を握りしめる。
その手の力とは反対にその身をずらし、光秀が己の肩を衣から剥き出しにしてみせた。

「…え…あっ…」

ハナを覆う光秀の衣は肩が脱げ、細く引き締まったその胸元がちらついていた。
目のやり場に困り視線を逸らしかけるハナの顎を、光秀の手がやんわり捉えて上向かせた。

「どこを見ている…俺の全てを見たいのだろう？」
「そ…そんな、の…―――…ふぁっ！？」

ハナが言い終えるのを待たず、光秀の唇がハナの胸の頂きを含んで、熱い舌先がそれを包み込んだ。
ちゅっときつく吸い上げられ、ハナの腰がびくりと跳ねる。

「しっかり、見ていろ…」

ハナの手を己の頬へ導いて、光秀の黄金の瞳が妖しく笑う。
その瞳から目を逸らせない。

「んぅあっはぁっ…っ！」

つんと天を向き、触れてほしいと乞うその頂を、光秀の唇が深く含んで、ちゅくちゅくと音を立てては吸い上げ、艶めかしく唇を尖らせながらそれを離せば、今度は甘い蜜を舐めとるように舌を這わせて先を舌尖でぴんと弾いた。

目で、舌で犯されて、ハナの体の奥までじわじわ熱が煽られていく。

胸の感触を楽しんでいた光秀の手が、ハナの脇を擽りながら愛し気に腹部を撫でれば、その掌が伝える熱が快楽に変えてハナの奥に沁みこんでいく。