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第8章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *織田信長ルート*
「――っけほ、ごほっ…っ」
「ハナ…っ!」
信長が、起き上がり様にハナの腕を引き寄せ、胸に抱きかかえた。
「馬鹿者…っ飲み干す奴があるか!」
信長の指が、ハナの口端に溢れた白濁を拭う。
熱に浮かされた瞳で、ハナはその指の白濁も紅い舌でちろちろ舐めとった。
舌の刺激が、再び信長自身に熱を送る。
「…まだ、足りぬのか?」
問えば、蕩けた瞳で上目遣いに見上げてくるハナ。
いつも見せる、照れた時の無意識の表情。
しかし今は、頬を上気させ、瞳は蕩け、口元に僅かに笑みを浮かべて…
信長の背筋を、ぞくりと淫らな欲望が走る。
「そのような顔もするのだな…」
「え…?」
妖艶な笑みが不意に消え、あどけなく動揺の色を見せる、ハナ。
その躰を、信長の腕が再び強く抱きしめる。
「信長様…?」
向かい合わせに、二人は互いを見つめ合った。
「良い顔をする…もう一度、見せろ」
「恥ずかしい…ですっ」
信長の腕の中、俯こうとするハナを顎を信長の手が捉える。
そっと顔を上向かせ、再び視線を絡ませた。
「恥ずかしがることなどない。貴様の全ては、俺の物だ」
「信長様…」
見つめ合い、どちらからともなく口付けを交わす。
「まだ足りぬ…貴様の全てを、もっと寄越せ」
口付けの合間に、信長が囁く。
その言葉の意味が、ハナの心に沁みこんでいく。
それは、ハナ自身も望んでいたことで……
「…は、い…」
今更ながらに、羞恥に頬が熱くなる。
どうにかそれだけ、声にした。
その様を、可笑しそうに信長が笑う。
「思い切った事をするかと思えば、そのように恥じらっても見せる…飽きぬ女だ」
「――あっ!」
信長の腕に抱えられ、ハナの背中が褥に沈んだ。
その上から、紅玉の瞳が覗き込む。
「ハナ…良いな?」
頬を、信長の大きく温かな手が包み込む。
その手に、ハナの手を重ね合わせた。
言葉にはせず、紅玉の瞳をじっと見つめ、ハナは瞳を閉じた。