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第7章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *明智光秀ルート*
「光秀さん……ごめんなさい」
湯船の中、ハナが光秀に向き合い、立ち上がる。
濡れた湯着が肌に張り付き、その華奢な体の輪郭を浮き上がらせていた。
湯船の縁に座る光秀の視線は、それでもハナより少し高い。
その首に、ハナが両の腕を回す。
光秀の体が一瞬、ぴくりと震えた。
それでも、逃したくなくて、腕にぎゅっと力を込めた。
ハナの頬が、光秀の頬に触れあった。
―――ドクンッ
「―――ぁっ!」
―――ドクドクドクドクッ
触れた途端に、心臓が浅ましいまでに早鐘を打つ。
それは痛みを伴い、ハナの瞳に涙を強いた。
触れた頬から、熱が生まれ、全身に伝搬していく。
耳元で、うるさいまでに脈の音が響き渡った。
熱に浮かされ、頭がぼんやり霞を纏う。
「――なんのつもりだ、小娘」
ハナの腕を解こうとでもするかのように、光秀の手がハナの腕を掴んだ。
抗うために、ハナは一層、力を込めて光秀の頭を抱きしめた。
「私の最後の我儘です…」
光秀さん、ごめんなさい。
「貴方が、好きです………光秀さん」