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▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第7章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *明智光秀ルート*





「――…って思ってる時に、来るよねアンタ」

「…え、何っ?なんか、怒ってる?」



廊下の先の角からひょっこり顔を出して早々、家康にかけられた言葉に後ずさる。
なんだかよくわからないが、家康の機嫌が底辺だということだけは理解した。



三成、秀吉と書状を渡し終え、ハナは家康の御殿へと訪ねてきていた。
しかし、二人からは特にこれと言って指示されることもなく、世話役としての役目を全うできないもどかしさがあり。
家康に相談しようと思っていたのだが…。



(なんとなく……言い出しにくいっ)



家康の雰囲気にすこぶる居たたまれなさを感じたが、しかし風呂敷の中には信長から託された書状があるため、引き下がれない。
ハナは、家康から少し離れた場所におずおずと正座した。

「体調、悪いの…?」
「…何でもないから…ちょっと、薬品の匂いに酔っただけ…」

はぁ…と小さく溜息をついてから、家康は気を取り直してハナに向き合った。

「それで、今日は何の用…って、ハナっ?」
「ちょっとごめんね、家康」

いつの間にか近くに寄っていたハナが、家康の額に手を当てていた。
ハナの顔が、ほんの目の前に迫ってくる。

「ちょっと…っ」
「良かった!熱はないみたいだね」

そう言って、少しだけ安心したようなハナの笑顔を見て、家康の耳が僅かに色づく。

「匂いにあたっただけって言ったでしょ…いいから、あんたの用件言いなよ」
「信長様から書状を預かってきたの。中の用件は教えてもらえなかったんだけど…私にも手伝えることがあれば言ってね」

そう言いながら、眩しい笑顔を向けてくるハナ。
その笑顔を直視できず、家康は顔を背けたまま書状を受け取った。


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